NEWSセントラル愛知交響楽団からのお知らせ

2020年9月28日第178回定期演奏会後記

9月25日、実に8カ月ぶりに定期演奏会を迎えることが出来ました。この公演について、リハーサル時から現場に立ち会っていた当団2020年度アソシエイトコンダクターの高井優希より、メッセージが届きましたので掲載いたします。

第178回定期演奏会後記
 文責:セントラル愛知交響楽団アソシエイトコンダクター 高井優希

楽団の「顔」ともいえる、定期演奏会シリーズも、ついに再開の運びとなりました。演奏会にお越しくださった皆様、そして普段から当団を支えてくださる皆様、本当にありがとうございました。

このコロナ禍は、今までのオーケストラの「スタンダード」を大きく変えました。たとえば楽器配置。当団のガイドラインに従い、普段よりも間隔を広げて配置をしましたが、「距離ができることによりサウンドが立体的になる点を前向きに捉えたい」とマエストロ。

今回、モーツァルトの演奏では、第二ヴァイオリンを上手(かみて・客席から向かって舞台右側)に配置する「対向配置」を試みました。「パリっとした演奏にしたい(パリだけに)」とのギャグも大好きなマエストロ。端正な演奏の中、ヴァイオリンの掛け合いを「ステレオ効果」でお楽しみ頂けたことと思います。

そして続くプログラムはイベール、プーランクの作品。あまり演奏機会の多い作品ではありませんが、どちらも隠れた名曲!以前、筆者とマエストロとの対談で(当団公式YouTubeチャンネルにてご覧いただけます)セントラル愛知の持ち味についての話題がありましたが、演奏会ではその良さが存分に発揮され、またマエストロの手腕によって引き出される色彩豊かなサウンドを味わっていただくことができたのではないかと思います。

さて、次回の定期演奏会(振替公演)では、ブゾーニ、レスピーギ、メンデルスゾーンの作品を取り上げます(筆者の個人的な思い出:もう15年ほど前になりますが、ブゾーニのオペラ「アルレッキーノ」の公演において角田マエストロとともに副指揮者を務めたことが!)。愉しい幕開けから、実演ではレアな「第一組曲」、そして名曲中の名曲と、充実のプログラムですので、ご期待いただければと思います。