NEWSセントラル愛知交響楽団からのお知らせ

2020年11月4日第175回定期演奏会(振替公演)後記

リハーサル時から現場に立ち会っていた当団2020年度アソシエイトコンダクターの高井優希より、メッセージが届きましたので掲載いたします。

第175回定期演奏会(振替公演)後記
文責:セントラル愛知交響楽団アソシエイトコンダクター 高井優希

第175回定期演奏会(振替公演)はイタリアに因んだプログラムでした。前回、第178回定期演奏会も小気味よい音楽でしたが、「今回は、より無垢で自然に溢れ出るような音楽だったのではないでしょうか」と角田マエストロ。
 
プログラム一曲目はブゾーニの作品。モーツァルト風の音楽、メンデルスゾーン風、ベートーヴェン風など、次から次へとさまざまなキャラクターが飛び出す作品でしたが、オーケストラの「七変化」が楽しめたと思います。
 
続く二曲目はレスピーギ。「第三組曲」に比べ演奏機会の少ない「第一組曲」ですが、各楽器に「ソロ」も多く、演奏者たちの名人芸を存分に味わうことができる作品でした。
 
そしてプログラム最後はメンデルスゾーン。今回の演奏会、特に第三楽章はかなりの名演だったのではないでしょうか。指揮者の作品への愛情、歌心、過不足のない「手さばき」、そのセンスによって、各奏者の技術と美学が見事に融合、昇華した、気品溢れる演奏だったように思います。楽団の魅力の幅がまた広がりました。次回の演奏会も期待が高まります。
 
その次回となる第179回定期演奏会では、前半に久しぶりとなるヴァイオリン協奏曲、そして後半では、ブゾーニとも接点があったという、リヒャルト・シュトラウスの作品が取り上げられます。ドイツの風が感じられることでしょう。また今月も、皆様とコンサートホールでお会いできることを楽しみにしております。